停電時はエレベーターを使えない
当たり前ですが、停電時はエレベーターを使えません(非常電源が作動して停電から数分間だけ動くケースを除く)。
地震発生時は非常電源を使って、少しの間は動くエレベーターもありますが、それでも、停電時はエレベーターに乗ることは基本できません。
1ー2時間で済む停電ならまだしも、災害の規模によっては、停電が1日以上続くかもしれません。
2019年の夏の豪雨により発生した、武蔵小杉のタワマンの停電は大きく報道されましたが、電気設備が洪水などでダメになると、1週間以上エレベーターが使えないケースも実際に発生しています。
実際には、首都直下地震レベルの地震が来ると、停電が2-3週間以上続き、エレベーターも数週間使えない覚悟が必要かもしれません。
だからと言って、家に帰らないわけにもいかないし、避難所に避難したい場合は、階段の上り下りが必須になります。
一軒家なら、玄関からすぐ外に出れるので、家から出入りするという意味では、停電による影響はありません。
高層階だと階段の上り下りは想像以上にきつい
エレベーターが使えなくても、5ー6階建てなら、まだ許容範囲と言えるのではないでしょうか。ところが7-8階建て以上のマンションなら、上り下りも重労働になってしまいます。
健康な大人でも、4-5階まで一気に登ると、息切れし始め、7-8階に来ると、人によってはかなり辛くなります。
最近いろいろと話題のタワマンで20-30階以上に住んでいれば、上り下りだけでも、かなりの重労働になります。途中の小休憩を入れたら、片道10分以上はかかります。
20ー30代の方なら大丈夫でしょうが、シニアの方なら、体調によっては、すぐに避難できなかったり、一旦避難してしまうと自宅に帰ることが難しくなります。
飲料水の持ち運びは重労働すぎる
停電が数日続く場合、エレベーターのほか、マンションなら水道も使えなくなるので、自宅に飲み物の備蓄がなければ、自衛隊による水道水供給トラックから水をもらう必要があります。
でも考えてみてください。高層階~給水トラック間の水の持ち運びは想像以上に大変です。
例えば、20階に住んでいるなら、まずは20階から地上へ階段でおります。これだけで一苦労です。
そして自衛隊の給水車から水をもらうわけですが、一度で出来るだけ多くの水を運ぶでしょうから、最低10リットルは運ぶわけです。
10ー20キロもする飲料水を運びながら、また20階までゆっくり登っていく必要があります。
足腰が弱い方やシニアの方なら、ほぼ不可能です。
飲料水の備蓄は必須
10階以上など高層階に住んでいる方こそ、食料・飲み物の備蓄は必須になります。特に重くなる飲料水は、常に2リットルのペットボトルで最低10本は用意しておきたいところです。
想定外レベルの地震が来たら、停電が解消するまで1ー2週間はかかる可能性もあります。1ー2週間も水が出なければ、ペットボトル10本だと足りません。
家に備蓄を置くスペースがある限り、10ー20本と言わずに、高層階の方は30ー40本は備蓄しておいたほうが無難です。住んでいる階数が高い人ほど、備蓄しておくペットボトルの数も多くしてください。いざ引っ越すとなっても、ペットボトル30-40本の廃棄は20-30分で終わります。